今年は花粉が去年の3倍に!?
冬も終わりに近づき、お花見など、外に出かけるのが楽しい春が近づいてきていますね。
しかし同時に気になるのが花粉。
2019年は2018年に比べ3倍の花粉が飛ぶと言われています。
来たる花粉シーズンに向けて、今回はスキンクリニックかのん 五反田先生に花粉による肌あれの原因と対策についてお伺いしました。
1. 2019年は花粉が3倍飛ぶってホント?
花粉の飛散量は前年の“夏の暑さ”と“花粉の飛散量”によると言われています。
そこで2018年を振り返ると、梅雨明けが早く、またダブル高気圧の影響で猛暑でした。
さらに花粉の飛散量は隔年で増減し、その量が少なかった年の翌年は、多くなると言われているのですが、2018年は多くのエリアで飛散量が少なかったという報告があります。
このように猛暑と、昨年の花粉の飛散量の少なさにより、今年は東日本を中心に6年ぶりに大量飛散の恐れがあるのです。そしてその量は2018年に比べ3倍にもなると言われています。
2. 花粉時期に肌にトラブルが起きるのは、なぜ?
花粉時期に多くの人が抱える悩みとしてあげられるのは、くしゃみや目のかゆみです。しかし、近年は花粉時期に肌にトラブルを抱える人も増加していると言われています。
このように、花粉に対するアレルギー反応により、皮膚に炎症が起きる症状は花粉皮膚炎と言われ、鼻水や目のかゆみといった症状がなくても発症すると言われています。
3. もしかしたらあなたも花粉皮膚炎かも?
この時期の肌状態を簡単にセルフチェック!下の症状のうち感じたことのあるものをチェックしてください。
☐ 目の周りが赤くはれぼったくなったり、じんましんに似た赤く細かいぼつぼつができたりする。
☐ 花粉症ではないのに花粉の季節になると、顔や首など、露出しているところがかゆくなったり、あれたりする。
☐ 目の周り、鼻の周りなどの肌の色が他の場所と違う。
☐ 肌と衣類/マスクが触れる部分がひりひりする。
いかがでしたか?1つでも当てはまったら花粉皮膚炎かもしれません。
4. 花粉皮膚炎はなぜ起こる?
この時期は乾燥に加え、花粉症が原因で花をかむなどの摩擦行為でバリア機能が低下しやすくなっています。
そして、バリア機能が低下している肌に花粉が付着することで花粉皮膚炎が発症するのです。
また、かゆみやヒリヒリなどの肌トラブルが生じやすい敏感肌は、バリア機能が低下し、肌トラブルがない人よりも花粉皮膚炎になる可能性が高くなるので気を付ける必要があります。
5. どうやって対策したらいいの?
対策として考えられるのは2つあります。
1つ目は、物理的に花粉を肌に触れさせないことです。
まず、外出中ではメガネやマスクを着用し、花粉の付着を防ぐことが大切です。
また肌が荒れるから、すっぴんが良いという人もいらっしゃいますが、それでは肌が花粉に直接触れてしまい、余計に肌が荒れてしまいます。この時期はベースメイクをしっかりして、花粉の付着を防ぐことが大切なのです。最近では、花粉の付着を防ぐBBクリームなどもあるので、そちらも活用できると思います。
そして帰宅時は、軽く払って花粉を落とし、家の中に持ち込まないことも大切。
たっぷりの泡でやさしく洗顔し、しっかりと洗い流しましょう。
長時間花粉が皮膚に触れていると、花粉皮膚炎になるリスクも高まるので、なるべく早く洗い流すことが大切です。
2つ目に重要なのは、保湿。
先ほど、花粉皮膚炎が起こる原因として、肌のバリア機能の低下を挙げましたが、保湿をすることで、肌本来のバリア機能(角層)をサポートすることができます。日頃から朝晩の保湿で、肌を整えておくことが大切です。
6. もし花粉皮膚炎になってしまったらどうしたらいいの??
お肌への負担が少ないケアを意識することが大切です。
まずは、スキンケア方法を見直してみましょう。間違ったスキンケア方法を続けると、お肌をより敏感にしてしまいます。
正しいスキンケア方法はこちらをCHECK!
>>敏感肌スキンケアの基本の「き」
また、スキンケア製品の見直しをすることも必要です。
肌が敏感になっている状態なので、普段使っているものでも、花粉皮膚炎になったらお肌に合わなくなることもあります。そのまま使い続けると、さらにバリア機能を低下させ、症状が悪化してしまう可能性があります。
この時期は敏感肌用のスキンケアに切り替えて、お肌をいたわることも大切です。
2006年長崎大学医学部卒業後、国立病院機構九州医療センターでの臨床研修医を経て2008年久留米大学形成外科・顎顔面外科学講座に入局。久留米大学病院形成外科、済生会福岡総合病院形成外科、宗像水光会病院形成外科に勤務。 日本形成外科学会専門医、日本創傷外科学会会員、日本レーザー医学会会員
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