肌のバリア機能回復のためには?
紫外線で悪化する敏感肌との関係性【動画解説付き】
紫外線で悪化する敏感肌との関係性【動画解説付き】
肌のバリア機能が低下すると、肌トラブルを招きやすい敏感肌になることがあります。実は日々の紫外線が、敏感肌を悪化させる可能性も!?肌が「乾燥しやすい」「ヒリヒリする」という人は要注意。バリア機能が低下する原因と回復方法を解説します。
バリア機能の低下を示す「肌サイン」
以下のチェックリストに、当てはまることはありませんか?
- ・化粧品がしみることがある
- ・肌がかゆい
- ・肌に赤みがある
- ・肌が硬くゴワゴワする
- ・日中のテカリや皮脂崩れが気になる
- ・毛穴の開きや角栓が気になる
- ・ニキビが気になる
一つでも当てはまっていたら、バリア機能の低下を疑ってみましょう。
そもそも肌のバリア機能とは?
肌のバリア機能は、すこやかな肌を守るための大切な機能。大きく分けて2つの働きを担っています。
- 紫外線や外気による乾燥、大気中の微粒子などの外部刺激から肌を守る働き
- 肌内部の水分蒸散を防ぎ、うるおいを保つ働き
バリア機能を働かせているのは、肌の最表面にある角質層です。水分を含む角質細胞がブロック状に積み重なって、薄さ約0.02ミリの層を形成しています。
しかし角質層の水分が減少すると、バリア機能が低下。乾燥して外的刺激を受けやすくなり、さまざまな肌トラブルの引き金になります。
やがて敏感肌に!?バリア機能が低下する3大原因
バリア機能が低下する主な原因は、乾燥、摩擦、紫外線の3つ。なぜ低下してしまうのか、そして回復への糸口を探ってみましょう。
乾燥
エアコンの風や秋冬の乾いた外気にさらされたり、洗顔後の保湿ケアが不十分だったりすると、角質層の水分や保湿成分が減少してしまいます。それにより角質層に隙間ができて、バリア機能が低下。角質層の一部が剥がれ落ち、粉がふいたようになることもあります。
摩擦(間違ったスキンケア)
バリア機能を担う角質層は、ラップ1枚分ほどの薄さでとても敏感。洗顔や保湿ケアの際に肌を擦ってしまうと、角質層が傷ついてしまいます。
日々の紫外線
紫外線(UVAとUVB)は、角質層にダメージを与えます。UVAは角質層を通り超えて、肌の深部まで到達。繰り返し浴びることで少しずつダメージを受け、細胞が生まれ変わるサイクル(ターンオーバー)を乱すことがあります。その結果、水分の少ない未成熟な角質層が形成され、バリア機能の低下につながるのです。
紫外線と敏感肌の因果関係について、詳しくは動画をご覧ください。
バリア機能が低下すると、肌の水分を逃がしてしまい乾燥が進行。外部刺激を受けやすくなるため、肌が敏感になってしまいます。
普通肌の人よりも紫外線ダメージを受けやすい状態なので、敏感肌の人こそしっかりUVケアを行うことが大切です。
バリア機能を回復させる方法
まずは睡眠が第一。質の良い睡眠は成長ホルモンの分泌を活発にし、細胞の修復を促進します。十分な睡眠時間については個人差がありますが、平日に6時間以上の睡眠をとることが望ましいでしょう[1]。
さらに日々のスキンケアでは、以下の3つのポイントを意識して取り組んでみてください 。
低刺激設計の洗顔料で肌を清潔に保つ
大気中に漂う微粒子や酸化した皮脂汚れは、肌を刺激することがあります。朝と夜のタイミングで洗顔し、肌を清潔にしましょう。敏感になっている肌にゴシゴシ洗いは厳禁。低刺激設計の洗顔料を選び、よく泡だて優しく洗うのがポイントです。
優しく肌に浸透させるスキンケア
バリア機能が低下した敏感肌は、肌内部の水分が逃げやすい状態です。洗顔後は速やかに保湿ケアを行いましょう。また摩擦刺激にとても弱いので、力を入れずやさしくなじませます。
- 化粧水や美容液、乳液などは、顔全体を包み込むように優しくハンドプレス
- 皮膚の薄い目元は、力の入りにくい薬指や小指でなじませるのがおすすめ
徹底した紫外線対策(UVケア)
繰り返しお伝えしますが、バリア機能が低下した肌は、通常より紫外線のダメージを受けやすくなっています。紫外線によって敏感肌が悪化するだけでなく、しみやそばかすもできやすいので注意してくださいね。
日差しが強くない秋冬も、曇りや雨の日も、1年中紫外線は降り注いでいます。低刺激設計の日焼け止めを選んで、季節や天気を問わずしっかりUVケアをしましょう。
季節と紫外線対策の関係について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
<記事内リンク>
日焼け止めは毎日塗るべき!?秋冬も侮れない紫外線対策の必要性とは
肌を守るバリア機能を整えて、敏感肌を卒業
肌のバリア機能がきちんと働いていると、肌トラブルが起きにくいうるおった肌を保つことができます。優しい洗顔と保湿、徹底したUVケアで敏感肌をいたわりながら、バリア機能を整えていきましょう。
[1] “15分でわかる働く人の睡眠と健康” 厚生労働省webサイト.
https://kokoro.mhlw.go.jp/e_sleep/ (参照2022-8-22)