レチノールの効果と注意点とは？
相性のいい成分もチェック

レチノールはシワやシミへのエイジングケアのほか、肌のうるおい、皮脂バランスケア、くすみケアにも適しています。健やかな若々しい肌を保つ作用について紹介します。

ターンオーバーを促進する

肌表面の表皮では細胞のターンオーバーを促進し、皮膚のゴワつき・きめをケア、小ジワをなめらかにします。ターンオーバーが促進されることで、くすみや色むらがケアされるうれしい効果も。

コラーゲンの生成を促進する

肌のうるおいを保つヒアルロン酸の合成が促進され、加齢により薄くなりがちな表皮を厚くし、みずみずしくふっくらとした肌に。

また、ベッドのスプリングのような役割をして肌を支え、肌弾力を保つ真皮コラーゲンやエラスチンの生成も促進させる働きもあります。しょんぼりした肌、深いシワが刻み込まれた肌にハリや弾力を与え、若々しい印象に導いてくれます。

皮脂の分泌をコントロールする

皮脂分泌が正常化することで、毛穴の詰まりや開きを改善します。皮脂の過剰分泌によるニキビ予防も期待できます。

レチノールで肌トラブルが起こることはある？

レチノールが配合された化粧品を使って肌の新陳代謝が急に促されることにより、「A反応」が出る場合があります。肌に赤みが出る、乾燥、皮むけ、かゆみなどの症状が出ますが、肌が慣れてきたら1～2週間ほどで落ち着くことがほとんどです。

初めて使用する際は使用テストを行い、赤み、腫れ等の異常が肌にあらわれた場合は使用をストップし、医師に相談しましょう。

簡単な使用テストの方法は「化粧品かぶれが起きるのはなぜ？かぶれが起きたときの対処法や予防法を解説 」の記事で紹介しています。

レチノール配合化粧品を使用した正しいケア

レチノール配合化粧品をご使用になる場合、以下のポイントに注意し、若々しい肌を保つケアを続けましょう。

徐々にならしていく

これまでレチノール配合製品を使ったことがない場合、初めのうちは狭い範囲から使う、一日おきに使うなど、少しずつ肌をレチノールに慣らすのがおすすめです。使い初めは軽いピリピリとした刺激を感じることもありますが、徐々に肌が慣れていきます。

しっかり保湿する

乾燥を防ぐため、レチノール配合製品を使用する前後に保湿剤を使用しましょう。

日焼け止めを塗る

レチノールは紫外線の影響を受けやすく、また酸化しやすいため、日中は必ず日やけ止めを使用しましょう。

レチノールと相性の良い成分

レチノールと併用することで、より高い効果が期待できる成分を紹介します。

ナイアシンアミド

ビタミン B3と呼ばれるビタミンB群の一種です。レチノールと併用することで、表皮と真皮のシワ改善や、色素沈着への作用など相乗効果が見込めます。

詳しくは「ナイアシンアミドとは？注目すべき理由と美容効果│敏感肌におすすめの成分5選も」の記事をご覧ください。

LHA（カプリロイルサリチル酸）

肌表面に蓄積したメラニンを含む不要な角質をやさしく取り去り、明るくなめらかな肌づくりをサポートする成分です。

グリチルリチン酸ジカリウム

抗炎症作用にすぐれ、ニキビケアや肌荒れ防止に有効な成分です。レチノールとの併用でレチノイド反応をやわらげ、ニキビの悪化を防いでくれます。

詳しくは「グリチルリチン酸ジカリウムとは？ニキビケア・敏感肌におすすめの効果を解説」をご覧ください。

メラジル

ラ ロッシュ ポゼが発表した独自成分「メラジル」は、メラニンの沈着に着目して開発されています。従来の美白有効成分（チロシナーゼの阻害）とは異なり、メラニン生成過程の中間物質を捕獲・排出することで、シミの発現を抑える効果があると期待されています。

18年の研究を経て、満を持して発表された成分です。メラジルとレチノールを組み合わせたお手入れは、大人の女性の2大悩みである「シミ・シワ」対策のスタンダードになるかもしれません。

シワやシミ改善が期待できるレチノールを上手に取り入れて

レチノールはビタミンAの一種で、シワやシミの改善に効果があるとされています。ターンオーバーやコラーゲン生成を促進し、美肌を育む効果がありますが、肌に合わない場合は赤みや乾燥が生じることがあるため、使用時は徐々に慣らしていきましょう。

またナイアシンアミドやLHAなど、相性の良い成分と併用することで、さらに効果を高めることができます。