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LHA(カプリロイルサリチル酸)とは?
4つの効果と併用できる成分を解説

LHA(カプリロイルサリチル酸)とは?4つの効果と併用できる成分を解説

LHA(カプリロイルサリチル酸)は、敏感肌でも使える次世代の角質ケア成分として注目を集めています。おだやかな角質ケアが可能で、他の角質ケア成分に比べて低刺激なのが特徴です。本記事では、LHAの効果やAHA・BHAとの違いについて、わかりやすく解説します。スキンケアにLHAを取り入れて、なめらかで健やかな肌を手に入れましょう。

LHA(カプリロイルサリチル酸)ってどんな成分?

LHAは、次世代の角質ケア成分として話題の成分。低刺激で敏感肌でも使えるのが最大の特長です。さらに、ターンオーバーを促進したり、皮膚のコラーゲンやエラスチンを増加させたりと、ハリのある健やかな肌をはぐくむ効果も期待できます。AHAやBHAとの違いも含めてLHAの特徴を解説します。

LHAは角質ケア成分の1つ

LHAは、肌表面に蓄積した角質をやさしく取り去り、くすみのない明るくなめらかな肌づくりをサポートします。ロレアル社が開発したこの成分は、正式名称をカプリロイルサリチル酸(Capryloyl Salicylic Acid)といい、略称としてLHA(リポヒドロキシ酸)と呼ばれています。

LHAは脂溶性で、肌にゆっくりと浸透し、角質をやわらかくする特性があります。古い角質を溶かしながら、同時に有効成分を深く浸透させることができます。角質を剥がさないので刺激が少なくやさしい成分です。

また真皮のコラーゲンやエラスチンの生成を促すことから「満たす」ピーリングとしても注目。「第4世代のピーリング」とも言われ、美容皮膚科で人気の「ララピール」施術に使われるピーリング剤にも、LHAが主成分として使用されています。

AHA・BHAより低刺激

AHA(α-ヒドロキシ酸)とBHA(β-ヒドロキシ酸)はピーリング成分として知られています。皮膚を明るくし、シミやそばかすを取り除くためのケミカルピーリングに広く使用されています。

LHAが「次世代の角質ケア成分」として注目される最大の理由は、AHAやBHAに比べて低刺激であることです。LHAはBHAの代表的な成分である「サリチル酸」の誘導体ですが、BHAやAHAよりも相対的にpHが高く、分子量も大きいのが特徴。そのため、ゆっくりと肌に浸透し低刺激なのです。

成分名 代表的な成分 期待される効果
AHA(α-ヒドロキシ酸) グリコール酸
  • シワ予防
  • 美白
乳酸
  • 保湿
BHA(β-ヒドロキシ酸) サリチル酸
  • 毛穴の詰まりの除去
  • ニキビ予防
LHA(リポヒドロキシ酸=
カプリロイルサリチル酸)
-
  • ターンオーバーの促進
  • アンチエイジング
  • 毛穴の詰まりの除去
  • ニキビ予防

LHAは敏感肌にも使える成分

LHAは、AHAやBHAなどのピーリング成分よりも刺激が少なく、敏感肌でも使える肌にやさしい成分です。ただしすべての敏感肌に合うわけではないので、LHA配合のスキンケア製品を選ぶ際には、以下の表示を確認するのがおすすめです。

  • 敏感肌にも使える
  • 皮膚科医協力のもとテスト済み
  • アレルギーテスト済み

使用を始める際は簡単な使用テストを行い、異常がないか確認しましょう。

使用テストの方法は「化粧品かぶれが起きるのはなぜ?かぶれが起きたときの対処法や予防法を解説 」の記事で紹介しています。

LHA(カプリロイルサリチル酸)に期待できる効果

LHAはマイルドな角質除去作用をはじめ、ターンオーバーの促進や毛穴の詰まり、ニキビ予防などさまざまな効果が期待できます。LHAの具体的な効果について詳しく見ていきましょう。

ターンオーバーの促進

ターンオーバーの促進

ターンオーバーとは、肌の細胞が一定の周期で新しい細胞に生まれ変わる仕組みのことです。このサイクルによって、皮膚の最下層で生まれた細胞が少しずつ肌の表面へと進み、最終的には角質層まで押し上げられ、古くなって自然に剥がれ落ちます。

ターンオーバーが順調に行われると、うるおいのある健やかな角質層がはぐくまれ、バリア機能も向上。バリア機能がしっかりと働くことで、肌内部の水分蒸発を防ぎ、外部刺激から肌を守ることができるため、肌トラブルが起こりにくくなります。

毛穴の詰まりを改善

肌に余分な角質が残っていると、毛穴に溜まって角栓ができたり、角栓によって毛穴が開いて見えることがあります。LHAによりおだやかに余分な角質を除去することで、毛穴の汚れの除去や詰まりの改善が期待できます。

ニキビ予防

毛穴に皮脂が詰まると、ニキビのもとである面皰(めんぽう;コメドとも呼ばれる)が形成されます。LHAは面皰を溶解する働きがあり、ニキビの発生を予防する効果が期待できます。

アンチエイジング

アンチエイジング

LHAには、角質層の厚みを薄くする効果がある一方で、真皮層を厚くする作用が見られます。LHAを使用すると、真皮にある肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンが増えることがわかっています[1]。そのため、肌の弾力が向上し、シワの予防にも期待できるのです。

また、ピーリングにより肌のくすみや色むらが改善されるため、明るいトーンの肌に導きます。

LHAのおすすめの取り入れ方は?

角質ケアだけではなく、保湿や紫外線対策も一緒にできるとうれしいですよね。LHA配合の美容液や日焼け止めなどが登場しているので、取り入れてみるのもよいでしょう。

LHAと保湿成分配合の美容液

肌表面のキメを整えるLHAに加えて、保湿効果のあるセラミドやヒアルロン酸、バリア機能をサポートするナイアシンアミドなどの成分が配合された美容液がおすすめです。これらの成分が相乗効果を発揮することで、肌のバリア機能を守りながら、高い美肌効果が期待できます。

LHA配合の日焼け止め

角質ケアを行う際に、紫外線防御はマストです。紫外線のダメージはシミやシワを引き起こすだけではなく、肌のターンオーバーを乱す原因にも……。乾燥や角質肥厚によるざらつき、くすみなどにつながります。

LHA配合の日焼け止めは、ワンアイテムで角質ケアと紫外線対策が両立できるのでおすすめです。紫外線から肌を守りながら、スムーズなターンオーバーもサポート。外側と内側(角質層)の両面から肌を効果的に守ることができます。

LHAは敏感肌にも使える角質ケア成分

LHAは、優れた角質ケア効果と低刺激性を持つため、敏感肌の方がケアするのにもおすすめの成分。LHAをスキンケアに取り入れると、毛穴やくすみの悩みにアプローチできます。使い勝手の面でも、毎日無理なく続けやすいLHA製品をスキンケアに取り入れて、透明感のある肌を目指しましょう。

[1]Joshua A Zeichner. The Use of Lipohydroxy Acid in Skin Care and Acne Treatment, J Clin Aesthet Dermatol. 2016 Nov 1;9(11):40-43.

池袋駅前のだ皮膚科院長
野田真史 先生

医学博士。2007年東京大学医学部医学科卒業後、2014年東京大学大学院医学研究科卒業。
ニューヨーク州医師免許を取得し、2014年から米国ロックフェラー大学で診療にあたる。湿疹、アトピー性皮膚炎、乾癬、円形脱毛症の研究に従事し、Master in translational science(MSc)を取得。2016年東京大学医学部付属病院皮膚科助教。2018年池袋駅前のだ皮膚科を開院。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。

野田真史先生
野田真史先生

池袋駅前のだ皮膚科院長
野田真史 先生

医学博士。2007年東京大学医学部医学科卒業後、2014年東京大学大学院医学研究科卒業。
ニューヨーク州医師免許を取得し、2014年から米国ロックフェラー大学で診療にあたる。湿疹、アトピー性皮膚炎、乾癬、円形脱毛症の研究に従事し、Master in translational science(MSc)を取得。2016年東京大学医学部付属病院皮膚科助教。2018年池袋駅前のだ皮膚科を開院。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。

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