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皮脂によるテカリを抑えるには?
原因や皮脂トラブル、対処法を解説

皮脂によるテカリを抑えるには?原因や皮脂トラブル、対処法を解説

顔のテカリやべたつきは皮脂の過剰分泌が原因。放置すると皮脂と汚れが毛穴に詰まり、さまざまな肌トラブルを招きます。この記事では皮脂が過剰に分泌される原因と肌トラブルを解説します。皮脂を抑えるスキンケアと生活習慣も参考にしてみてください。

皮脂が過剰分泌される主な原因

皮脂の過剰分泌には、肌の乾燥や間違ったスキンケア、ホルモンの影響などが関係しています。まずは、これらの要因を理解して対策につなげましょう。

ホルモンの影響

女性の場合、プロゲステロン(黄体ホルモン)が増えると皮脂の分泌量が増加します。特に分泌が活発になるのは、思春期や月経前です。一方、男性の場合は、テストステロンというホルモンが皮脂の過剰分泌と関係しており、思春期以降に増加します。これらのホルモンは、ニキビなどの肌トラブルにも深く関係しています。

肌の乾燥

私たちの肌(最表面の角質層)にはバリア機能があり、肌内部の水分を保持したり、外部の刺激から守ったりする働きを担っています。また皮脂は、肌表面で「皮脂膜」になり、肌を保護しています。しかし、乾燥した肌はバリア機能が低下。すると肌内部の水分を守るために、皮脂を過剰に分泌することがあります。

肌の摩擦

バリア機能を働かせている角質層は、ラップと同じくらいの薄さしかありません。肌をゴシゴシこすったり、スキンケア時に強くパッティングしたりすると、角質層が傷つきバリア機能が低下してしまいます。それを補うために、皮脂を過剰に分泌することがあります。

生活習慣の乱れ

睡眠不足やストレス、栄養不足も、皮脂の分泌量を増やす原因の1つです。睡眠不足は、肌の生まれ変わりの周期「ターンオーバー」を乱し、バリア機能を低下させ、うるおいと皮脂のバランスを崩してしまいます。さらに睡眠不足がストレスになり、ストレスホルモンが分泌されることで、皮脂が増加することがあります。

またビタミンB2とB6は、皮脂の分泌を適正に保つ働きがある栄養素。これらのビタミンが不足すると、皮脂の過剰分泌につながる可能性があります。

皮脂の過剰分泌が招く肌トラブル

過剰な皮脂はテカリやべたつきをはじめ、毛穴トラブルやニキビなどの肌悩みを招く原因にもなります。

顔のテカリやべたつき

肌の表面に余分な皮脂があると、肌がテカリやすく、べたついて汚れが付着しやすくなります。化粧くずれを起こしやすく、見た目にも影響を与えてしまいがちです。

肌荒れ

皮脂は時間がたつと酸化して「過酸化脂質」という刺激物質に変化。過酸化脂質は肌荒れや老化を促進します。

毛穴の開きや黒ずみ

毛穴の中で皮脂と古い角質が混ざると「角栓」ができます。角栓が毛穴を押し広げることで目立ったり、角栓が黒ずんで見えたりすることがあります。

ニキビや吹き出物

過剰な皮脂と古い角質が毛穴に蓄積すると、毛穴が詰まりやすくなります。ニキビの原因であるアクネ菌は皮脂を好むため、皮脂が多いとアクネ菌が増殖。すると炎症が引き起こされ、ニキビや吹き出物として現れます。

詳しくは「繰り返すニキビの原因は?予防スキンケアと生活習慣【動画付き】」の記事をご覧ください。

皮脂によるテカリを抑える方法【スキンケア】

過剰な皮脂と古い角質を取り除く洗顔を心がけましょう。肌の油分と水分のバランスを保つのもポイントです。

優しく丁寧な洗顔

皮脂や古い角質などの汚れは、毛穴を詰まらせて肌トラブルの原因になります。洗浄料を使い、ぬるま湯ですすぐことで皮脂を効果的に落とせます。

ただし、皮脂が気になるからといって過度に洗浄するのは避けてください。肌に負担をかけ、うるおいの保持に必要な皮脂まで取り除いてしまうと、乾燥を招いてしまいます。洗顔料できめの細かい泡をつくり、こすらずに優しく洗うことが大切です。洗顔料が残らないように、丁寧にすすぎましょう。

水分と油分のバランスを整える保湿ケア

洗顔後は乾燥を防ぐために、十分な保湿ケアが必要です。皮脂によるべたつきが気になって化粧水だけで済ませてしまうと、水分が不足し、逆にテカリが目立つことがあります。化粧水を顔全体にしっかり浸透させた後、乳液やクリームでしっかりと蓋をしましょう。

ただし、過剰な油分はニキビの原因にもなるため、オイルフリータイプや「ノンコメドジェニックテスト済み」「ニキビのもとになりにくい処方」と表示されたニキビ肌用のスキンケア用品を使うのがおすすめです。ニキビがある部位は避けて塗るとよいでしょう。

毛穴を詰まりにくくする角質ケア

毛穴を詰まりにくくする角質ケア

皮脂汚れと古い角質が詰まることで起きる毛穴トラブルには、角質ケアを取り入れましょう。角質が厚くなると、洗顔だけでは古い角質を完全に落としきれないことがあります。

角質柔軟成分を含む角質ケア美容液を使うと、不要な角質が落ちやすくなります。サリチル酸、乳酸、フィチン酸、LHA(カプリロイルサリチル酸)といった成分を含む美容液を使うと、より効果的です。

さらに、角質柔軟成分とナイアシンアミド(ビタミンB3)を組み合わせた美容液もおすすめです。ナイアシンアミドは保湿効果が優れており、炎症を抑える働きもあるため、敏感肌の方には特におすすめの組み合わせです。

ニキビができやすい場合には、「ノンコメドジェニック」と記載されたものや、オイルフリー製品を選ぶとよいでしょう。

▼角質ケアについて詳しくはこちら
ざらつきは肌トラブルのサイン!原因となめらか肌に導く対処法

▼ナイアシンアミドについて詳しくはこちら
ナイアシンアミドとは?注目すべき理由と美容効果│敏感肌におすすめの成分5選も

皮脂によるテカリを抑える方法【生活習慣】

皮脂の過剰な分泌を抑えるには、内側からケアすることも大切です。食事や睡眠、ストレス解消などの生活習慣を改善する方法を紹介します。

栄養バランスのよい食事

皮脂の過剰分泌を気にして、脂質を極端に制限するのは避けましょう。脂質も肌や体にとって必要な栄養素の1つ。タンパク質、脂質、ビタミンをバランスよく取り入れることが大切です。

特にビタミンB2やビタミンB6は、皮脂の分泌を適正に保つ働きがあるとされています。これらのビタミンを含む食材を意識して取り入れ、健やかな肌を目指しましょう。

栄養素 含まれる食品
ビタミンB2 レバー、納豆、チーズ、牛乳、イワシ、サバ、ほうれんそう、など
ビタミンB6 レバー、肉類、イワシ、牛乳、豆類、トウモロコシ、バナナ、など

質のよい睡眠

寝つきをよくし、深い眠りを得るためには、脳と体をリラックスさせることがポイントです。寝る前には照明を暗めにし、スマホの使用はなるべく控えましょう。アロマをたいたり、軽いストレッチをしたりと、自分に合った無理なく続けられるリラックス法を取り入れてみてください。

ストレス解消

適度な運動は、ストレス解消や寝つきをよくするのに効果的。特に有酸素運動がおすすめです。ただし、激しい運動はかえってストレスになることがあります。気軽に始められるウォーキングやステップエクササイズ※などを取り入れるとよいでしょう。

※踏み台を使って、音楽のリズムに合わせながら上り下りするエクササイズ

皮脂によるテカリを抑えてサラサラ美肌に

皮脂の過剰な分泌は、テカリや毛穴の開き・黒ずみ、ニキビといった肌トラブルの原因になります。丁寧な洗顔や角質ケア、保湿ケアを取り入れ、バランスのよい食事やストレス解消などを意識してサラサラな美肌を目指しましょう。

白金あおば皮フ科クリニック 院長
森下未奈子 先生

東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業。慈恵医大付属病院(本院、柏病院、葛飾医療センター)、聖路加国際病院、都内皮膚科クリニック勤務を経て、白金あおば皮フ科クリニック院長に就任。自身のインスタグラムアカウントにおいては子供~大人まで診察室では聞けない肌ケア方法などの知識を発信している。

森下未奈子先生
森下未奈子先生

白金あおば皮フ科クリニック 院長
森下未奈子 先生

東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業。慈恵医大付属病院(本院、柏病院、葛飾医療センター)、聖路加国際病院、都内皮膚科クリニック勤務を経て、白金あおば皮フ科クリニック院長に就任。自身のインスタグラムアカウントにおいては子供~大人まで診察室では聞けない肌ケア方法などの知識を発信している。

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