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ナイアシンアミドとレチノール併用で相乗効果を!
敏感肌でも使える組み合わせは?

ナイアシンアミドとレチノール併用で相乗効果を!敏感肌でも使える組み合わせは?

エイジングケアにぴったりな美容成分として、人気が高いナイアシンアミドとレチノール。併用しても大丈夫なのか気になりますよね。併用するとより高い効果が期待でき、敏感肌でも心地よく使えるようになります。使用する順番やタイミングのほか、ナイアシンアミドと相性がいいその他の成分も紹介します。

ナイアシンアミドとレチノールの効果

ナイアシンアミドとレチノールは併用できる成分ですが、それぞれの性質や効果は異なります。

ナイアシンアミドの美容効果

ナイアシンアミドは水溶性のビタミンで、ビタミンB3(ニコチン酸アミド)とも呼ばれる成分。近年は「美白」と「シワ改善」を同時に叶える成分として注目を集めています。セラミドなどの細胞間脂質の産生を促す効果も期待できます。

角質層 皮脂膜 天然保湿因子(NMF) セラミド

セラミドは角質層の中で、細胞と細胞の隙間を満たす脂質です。セラミドが十分にあるとバリア機能が高まり、

  • 紫外線や大気中微粒子などの外的刺激を受けにくくなる
  • 肌内部の水分蒸散を防ぎうるおいを保つ

など、肌トラブルが起きにくい健やかな肌になります。またナイアシンアミドは、刺激になりにくく敏感肌にも使える成分です。

期待できる美容効果 作用のしくみ
美白・シミ予防 メラニンの生成を抑える・抗酸化作用
シワ改善 コラーゲンの生成を促す
ニキビ予防 炎症を抑える
保湿 セラミドなどの細胞間脂質の産生を促す
角質層のバリア機能をサポートする

ナイアシンアミドについて、詳しくは「ナイアシンアミドとは?注目すべき理由と美容効果│敏感肌におすすめの成分5選も 」の記事をご覧ください。

レチノールの美容効果

レチノールはビタミンAの一種で、脂溶性の成分です。加齢による自然老化と、紫外線によるシワやたるみなどの光老化、どちらにも効果的。皮膚科で処方されるレチノイン酸(ビタミンAの誘導体)に比べて、レチノールは穏やかに作用します。

期待できる美容効果 作用のしくみ
シワ・たるみの改善 表皮角化細胞のヒアルロン酸産生を促進し、皮膚の柔軟性を高める
コラーゲンの産生を促す
美白・シミ予防 ターンオーバーを促進してメラニンを排出しやすくする
ニキビ予防 皮脂の分泌を抑える

レチノールについて、詳しくは「若々しい肌を保つケア方法-レチノールとは? 」の記事をご覧ください。

ナイアシンアミドとレチノール併用の相乗効果

ここまで紹介したように、ナイアシンアミドとレチノールは異なる効果をもっています。併用により、

  • 表皮と真皮のシワ改善
  • 刺激が軽減され敏感肌にも使いやすい

といった相乗効果が期待できます。その効果をひも解いてみましょう。

異なるアプローチでシワを改善

異なるアプローチでシワを改善

ナイアシンアミドは、肌の奥(真皮)にあるコラーゲンの生成を促進します。コラーゲンは弾力のある線維状のたんぱく質。表皮を支えてハリのあるなめらかな肌を保ち、シワを改善します。

レチノールは、表皮角化細胞のヒアルロン酸の合成を促進して水分を保持。ふっくら柔らかい肌に導き、シワを改善します。

ナイアシンアミドとレチノールを併用することで、表皮と真皮の両方からシワにアプローチできるのです。

肌への刺激を軽減

レチノールには角質層のターンオーバー(細胞が生まれ変わるサイクル)を促進する効果があります。

しかし肌が乾燥しているときや敏感になっているときは、ターンオーバーが早くなりすぎることも……。すると角質層の天然保湿因子(NMF)やセラミドなどの細胞間脂質が減ってしまい、バリア機能が低下して刺激を感じやすくなります。

ナイアシンアミドには炎症を抑える作用とバリア機能をサポートする作用があるので、レチノールと併用するのに良い組み合わせです。

なお一口にレチノールといっても、レチノールのほかにパルミチン酸レチノール、酢酸レチノールなどがあります。この中で安定性が高く低刺激なのが、パルミチン酸レチノール。皮膚に浸透すると、レチノールからレチノイン酸に変換され効果を発揮します。

「敏感肌だけどレチノールでケアしたい!」という人には、パルミチン酸レチノールとナイアシンアミドの併用がおすすめです。

ナイアシンアミドとレチノール併用の順番と塗り方

ナイアシンアミドとレチノールを併用するときは、順番や塗るタイミングが大切。それぞれの性質を活かして使用すると、より効果を発揮しやすいでしょう。

ナイアシンアミドからレチノールの順に塗る

ナイアシンアミドを先に塗ることで、レチノールの刺激を軽減できます。水溶性のナイアシンアミドを先に塗り、脂溶性のレチノールで蓋をすれば、ナイアシンアミドがすみずみまで浸透して効果を発揮しやすくなります。順番を逆にすると、レチノールがナイアシンアミドをはじいてしまうので注意しましょう。

【クリーム】ナイアシンアミドとレチノールの塗り方

クリームタイプを併用する際のスキンケアの手順は、以下の通りです。

  1. 化粧水を塗る
  2. 乳液を塗る
  3. ナイアシンアミドを塗る
  4. 10~15分後、ナイアシンアミドが乾いたらレチノールを塗る

なお、レチノールを初めて使用する場合は、ピリピリと刺激を感じることがあります。1日おきに塗るなど、少しずつ慣らしていくのがおすすめです。

ナイアシンアミドとレチノールが一緒に配合された化粧品を使うのも良いでしょう。

敏感肌もOK!ナイアシンアミドと相性の良い組み合わせ

レチノールのほかにも、ナイアシンアミドと組み合わせて使うことで、美白やシワの改善、保湿などの相乗効果が期待できる成分があります。敏感肌にもおすすめの組み合わせを紹介します。

ナイアシンアミド×ビタミンC

ビタミンCにはメラニンの産生を抑制し、黒くなったメラニンを還元する効果があります。またコラーゲンの生成を促進するため、シワの改善も期待できる成分です。高濃度のビタミンCに対して刺激を感じる人もいますが、ナイアシンアミドと併用することで刺激になりにくく、美白やシワ改善の相乗効果も期待できます。

ナイアシンアミド×サリチル酸

サリチル酸は角質ケアに適した成分。肌表面の不要な角質を優しく取り去り、明るくなめらかな肌づくりをサポートします。毛穴の詰まりやニキビのケアにも用いられています。

サリチル酸を使うと不要な角質層がなくなって肌がすべすべになる一方で、高濃度だと炎症を起こすことも。ナイアシンアミドは抗炎症作用があるので、併用するのに相性が良い組み合わせです。

ナイアシンアミド×セラミド

セラミドは角質細胞の隙間を埋めて水分を保ち、紫外線や大気中微粒子などの外的刺激をはね返すバリア機能も担っています。乾燥肌や敏感肌におすすめの成分ですが、ナイアシンアミドとセラミドが一緒に配合されたクリームだと、よりバリア機能を高められます。さらに、レチノールと併用しても効果を発揮しやすいでしょう。

ナイアシンアミド×ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は、1グラムに対して6リットルもの水分を保持するといわれる保湿成分。同様に保湿効果が高いナイアシンアミドと併用することで、より肌のうるおいが保たれます。ナイアシンアミドが過剰な皮脂の分泌を抑えるので、皮脂と水分のバランスも整いやすくなります。

敏感肌にも使える成分を組み合わせた化粧品が安心

ナイアシンアミドとレチノールの併用は、シワ改善の相乗効果が期待できるだけではなく、刺激が抑えられるため敏感肌にもおすすめの組み合わせです。レチノールをはじめ積極的なエイジングケアができる成分を使用するときは、ナイアシンアミドと組み合わせてみてください。

異なる成分の化粧品同士を塗り重ねるのが不安な場合は、一緒に配合された化粧品を使うと良いでしょう。

近畿大学医学部皮膚科 美容皮膚科レーザーチームリーダー
山本 晴代先生

近畿大学医学部卒業。PL病院皮膚科医長、近畿大学附属病院皮膚科医学部講師を経て、現在は近畿大学病院皮膚科非常勤講師として美容皮膚科レーザーチームリーダーを務める。専門は光老化、レーザー治療、美容皮膚科など。皮膚科専門医、日本美容皮膚科学会代議員、美容皮膚科・レーザー指導専門医、日本レーザー医学会指導医・専門医。

山本 晴代先生
山本 晴代先生

近畿大学医学部皮膚科 美容皮膚科レーザーチームリーダー
山本 晴代先生

近畿大学医学部卒業。PL病院皮膚科医長、近畿大学附属病院皮膚科医学部講師を経て、現在は近畿大学病院皮膚科非常勤講師として美容皮膚科レーザーチームリーダーを務める。専門は光老化、レーザー治療、美容皮膚科など。皮膚科専門医、日本美容皮膚科学会代議員、美容皮膚科・レーザー指導専門医、日本レーザー医学会指導医・専門医。

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